女の居場所

　中村玉緒＝写真＝主演の舞台「女の居場所」が、１２月３日から２５日まで、東京・浜町の明治座で上演される。玉緒は３年前に声帯ポリープの手術のため、明治座の公演を降板しており、それ以来の舞台。「早く初日が来てほしい」と、やる気に満ちている。

　東京・新橋の料亭に関西育ちの加奈子（玉緒）が嫁いだが、夫と死別。おかみとして店を切り盛りする。夫の母（赤木春恵）や、夫の前妻の子らに気兼ねする中、板前（仲本工事）らと力を合わせて頑張るが、難題が降りかかる。

　「７年前に上演した作品だが、今も古びていない。メンバーは一家のようなもので、雰囲気がいい。前半は喜劇タッチ、後半は人情もので泣いてもらうつもり」と玉緒。「関西の耐える女、根性のある女の役は私に合う。前回の反省を生かして、せりふの一つ一つを大切にしたい」

　テレビなどに引っ張りだこの６９歳。「いつも体力がどこまで持つか考えず、１００％で動いている。そうでなければ客に失礼」というプロ根性は変わらない。「１２月の新橋演舞場は藤山直美さんの舞台。相乗効果で盛り上げたい」と話している。作・小国正皓、演出・水谷幹夫。（電）０３・３６６０・３９００。

（2008年11月26日 読売新聞）

女性の忍耐力ってすばらしいですよね